式神と八百万の神々
式神という、陰陽師が連れている精霊みたいなものがいてね。
例えば、鉄を曲げる能力を持っていたりするんだけど。
それって実は、一般市民が曲がった鉄を見て、ものすごく不思議がってて。
「こんなに硬い鉄でも熱を加えれば柔らかくなるから曲げれるし、冷やすとまた硬くなる」というのを説明しようとしたんだけど。
当時の一般市民はそういった勉強もしてないし、全然理解してもらえなかったから、「式神がやってくれた」と言っていたんじゃないか。
っていうのを昔、本で読んだ。
それを読んで、なんか、すごく納得したの。
だって、ほら。みんな、パソコンの中身がどういう処理をしてるか知らないでしょ?
プログラミングしたことないでしょ?
でも、欲しい結果は出てくるわけじゃない。
そういうときに「パソコンさんは頭いいから」と言っちゃうこともあるわけです。
もう少し丁寧に説明するなら「パソコンさんは言われたことだけは正確にこなすので、結構丁寧に指示出してるんですよ」みたいな言い方をするわけです。
だから。
言語がどうとか。
OSがどうとか。
メモリがどうとか。
アプセトネデブがどうとか。
説明しないわけです。
「パソコンさん、偉い」で十分なんです。
そう考えると。
日本中に八百万の神々がいるっていうのもちょっと納得するなと思うわけです。
何でもかんでも物事を概念的に理解し、畏怖と親しみをもっていく感じ。
いいなぁと思うわけです。
もちろん、式神はスピリチュアルな存在かもしれないし、それを否定する気もさらさらないんですけどね。
スピリチュアルな存在でも、オレには不都合はないし。
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