カセツ タタキダイヲ テイジス-仮説、叩き台を提示す-

現時点での暫定的な解答、仮説、叩き台をここに提示す

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私の仕事「話を聞くこと」について。

   

私の仕事は「話を聞くこと」です。

悩みだったり、不安だったり、もっと良くなりたい!だったり。
そういう話を聞くことです。
(SEの世界では「要件定義」と言います。)

話を聞く中で、「勘所」を探します。
何が問題なのかを探します。
原因はどんなものなのか、それほど複雑なのかも合わせて考えます。
それをするために、聞いた話をモデル化します。
業界の中での立ち位置とかそういったことを明確にします。
暗黙のルールがあれば、それを明文化します。
要するに、話を分かりやすく噛み砕いて、どこが問題で何をすればいいのかを明確にします。
(SEの世界では「仕様の確定」と言います。)

次に、実際の行動について考えます。
一般的なSEは当然、コンピューター・システムを作ろうとします。この場合には、「設計書」を作ります。
私は、コンピューター・システムを作らずに解決しようとします。
なぜなら、コンピューター・システムがなくても解決出来ることがほとんどだからです。

多くの人が「コンピューター・システムは全ての問題を解決してくれる」という期待を持っていますが、これは『幻想』です。
こういった幻想を抱いたままだと、「要件定義」や「仕様確定」はうまくいきません。
なぜなら、『幻想』に惑わされ、「要件」や「仕様」を十分に検討せずにスタートしてしまうのです。
よって当然、結果が出ません。

また、コンピューター・システムを作るには相当なお金がかかります。
作るだけでなく、作動させ続けるのにもお金がかかります。
また、人の作業も、コンピューター・システムにあわせないといけないため、手間が増えることも多いです。
コンピューター・システムは魔法ではありません。
ただ計算するのが圧倒的に早いだけです。
決まった手順を間違いなく、何万回も行う場合には最高です。
ただそれだけです。

これらを理解した上で、費用対効果を考えた上で、コンピューター・システムを導入するのは大賛成です。

それができない場合、コンピューター・システムの導入はしないほうがいいです。
そういう特性を理解しないで、コンピューター・システムを導入すると、莫大なお金がかかるだけのオブジェを作ることになります。

というわけで、私は、コンピューター・システムを作らずに、問題を解決する方法を第一に考えます。

と、言っても。
実は「話を聞くこと」が終わった段階で、ほとんどの相談は解決します。
漠然とした不安や恐怖の正体は「何だか分からないこと」だからです。
自分の言葉で表現できた段階で、解決することが多いのです。

 

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