現在地と目的地とルート
以前、水泳の授業で先生が言っていました。
Aさんに泳ぎ方の指導をしていたら、それをBさんが聞いていた。
Bさんは少しでもうまくなろうと、Aさんに対する指導内容を実践しはじめた。
その結果、もともときちんと泳げていたのに、バランスが崩れて泳げなくなった。
だから水泳では、他人へのアドバイスは、自分には関係ないこととして聞き流さなきゃいけない。
なるほどと思うと同時に。
水泳に限った話じゃないよなと思いました。
「あんまり無理すんなよ。肩の力抜いてさ」と、一日中寝て過ごす人には言わないわけです。
「もっと気合入れてビシッとせいっ!」と、全力でマラソンやってる人には言わないわけです。
どんな素晴らしいアドバイスも、すべての人に最適とは限りません。
とは言え。
やっぱり素敵なアドバイスは受け取りたいですよね。
自分だけに向けて発信しているメッセージなんて多くないですし。
じゃあ、どうするかという話なんですが。
そのアドバイスは、どういう状態の人に向けられているのか?
さらに、そのアドバイスは、どういう状態に導こうとしているか?
を理解すればいいと思います。
概念的な表現に言い換えれば。
アドバイスというのは、「現在地」「目的地」を明言しません。
その状態の中で、「ルート」を指さすものだと思います。
その特性を理解していれば。
そのアドバイスが自分に適用できるのか?
あるいは、自分に向けられたアドバイスは、自分にとって最適か?
ということが判断できるはずです。
えぇ、そうなんです。
「現在地」「目的地」「ルート」を薄っすらとでも認識してないと、話にならないんです。
認識できていますか?
なかなか大変ですよね。
現在地を知る方法や、目的地の設定方法、ルートの決め方なんかはまた別の機会に。
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